終活旅行で思い出の場所に出かけよう

終活旅行のメリット

終活というと手間のかかる財産や荷物の整理、法律的な手続きといったことがまず頭に浮かびますが、本来的にはそれだけのものではありません。
終活を行う趣旨の根幹は「後悔なく人生の最期を迎える」ということにありますので、煩雑な手続きばかりに頭を悩ませる必要は全くないのです。

少し昔になりますが「死ぬまでにしたい10のこと」という映画が話題になったことがありました。
これは末期がんと診断された23歳の女性が、自分の家族や友人にそうとは告げずに自分の残された時間のうちにやりたいことをリストアップして、そのとおりに実行をしていくというストーリーです。

この映画では、最初は余命を宣告されたことで落ち込んでいた主人公が、自分のやりたくてやれなかったことを一つずつ実行していくことで生き生きとした表情を取り戻していく、というふうに描写をされています。
本来終活というのはこうあるべきと言えるでしょう。

高齢者にとって、定年後にやってみたいこととしてよく挙げられているのが「旅行」です。
旅行代理店でもシニア向けのお得な旅行プランを多く提供していますが、体の自由がきくうちに行ける場所に旅行にいくということは非常に大切になってきます。

若いうちは仕事で忙しかったり子育てなどで時間に余裕がなかったという人も、定年を迎えて間近の時期であれば体力的に十分余裕もあり、心穏やかに旅行を楽しむことができます。
「いつか行こう」ではなく、いける体力があるうちに出かけることこそが、終活旅行の最大のメリットになるのです。

おすすめの旅行先

高齢者向けの旅行プランはたくさんありますが、特におすすめをしたいのが「かつての思い出の場所」です。
新婚旅行で出かけた場所や、子供や家族と一緒に出かけた思い出のある場所、あるいは夫や妻には言えない自分だけの思いが深い場所などがあるのではないでしょうか。
そうしたところを再訪してみると、また違った思い出を積み重ねることができます。

その場所を訪れて当時の思いに浸ることで、人生の総括をすることもできますので、ぜひ時間をかけて自分だけの思い出をたどる旅に出てもらいたいです。

またシニア向けの旅行として人気が高いのが「霊場めぐり」です。
霊場は四国の八十八箇所などが有名ですが、その他にも全国にはたくさんの霊場やパワースポットがあります。
御朱印集めを趣味にしてみるのもよいですし、歴史的建造物を多く巡ってみることで心を落ち着ける楽しい旅にすることができるでしょう。

旅行をしたらそこで写真を撮るだけでなく、記念となる日記などをつけてみるということもおすすめです。
ただ巡るのではなく、そこで何を見てどう感じたかということを記録していくということも、終活に役立つことでしょう。