遺影写真撮影までの必要事項、流れ
遺影は、葬儀が行われる当日だけでなく、その後長い間自宅の仏壇などに飾られることになる写真です。
そのため普段からあまり写真を取らない生活をしている人などは、なかなかよい遺影になる写真が見つからず遺族が苦労をすることもあります。
そこで終活をしていく時には、一度きちんとした遺影を撮影しておくということが勧められています。
遺影は1枚で決定する必要はなく、まず2~3枚用意をしておいて、その中からどれをどこに飾るかということを決めていくのが通常です。
最近では1枚メインとなる写真を決めておき、他の候補となった写真も別の形で引き伸ばして、斎場内に飾るなどの演出が取られるようになってきています。
実際の葬儀の手配においてはまず最初に葬儀社に連絡をしてそこで遺影となる写真を何枚か渡しておくと、その雰囲気を考えて葬儀社の方でどう使用するか決めてくれるでしょう。
最新の葬儀では遺影を一枚に固定せずに、デジタルフレームとして数枚がスライド式に表示されるタイプのものもあります。
遺影というのは生前の元気な姿を遺族が思い出すことができるように撮影するものですので、できれば亡くなる本人が納得のいくものを残しておきたいところでしょう。
遺影向けの写真撮影も写真館などで行われていることも多いので、そのときには修正など自分の希望どおりの写真に仕上げることができます。
遺影用の写真としては「六切り」または「四切り」によって撮影をします。
費用は写真館によって異なりますがだいたい1万~2万円くらいまでで、衣装を替えたバージョンの撮影ができるなどのオプションもあります。
遺影として撮影をするのに抵抗感があるなら
遺影専門のサービスを行っている写真館では、出張サービスとして撮影をしてくれたりします。
しかしやはり元気なうちに「自分の遺影を撮影する」というのはちょっと抵抗感がある人もいるようです。
そうしたときに便利なのが、喜寿や米寿などの記念に家族写真を撮影するというプランです。
実際の葬儀において遺影の準備に苦労する例としては「ピンぼけしかない」「近影がない」「サイズが小さすぎて引き伸ばすとぼけてしまう」というようなことがあります。
そこで喜寿や米寿など人生の節目となる時期にきちんと写真館で撮影をしてもらうことにより、そのデータを使って遺影にしていくことができるのです。
考え方としても、その記念日まで生きることができたということで前向きに写真撮影をすることができますし、できるだけきれいに写りたいというモチベーションも上がります。
遺影となる写真については特に喪服など特定のドレスコードがあるわけではありませんので、自由に好きな衣装で撮影しましょう。